日本品質奨励賞のご案内

ご挨拶

日本科学技術連盟は、1946年に創立以来、品質管理を中心とする経営管理技術の研究開発と普及発展に尽力してまいりました。今日、わが国の製品品質が世界的に高い評価を得てきておりますことは、当連盟の永年の事業の成果が些かなりともお役に立ててきたからではないかと思っております。

しかしながら、発展途上国の工業生産力の伸張は著しく、単に人件費の安さだけでなくその製品の品質も急速に向上してきており、わが国の製品品質の相対的優位性が失われつつあるのではないかとの懸念が持たれております。加えて2008年後半以降の世界同時不況の影響でわが国の企業も大幅なコスト削減を余儀なくされており、これにより製品・サービスの質を維持・向上させる活動が停滞気味になっていることは否めません。品質の優位性を失うことは、同時にわが国の工業基盤の喪失につながることにもなりかねません。こうした状況の中、わが国の企業が継続的に発展していくためには、顧客に提供する製品・サービスの品質が一流でなければなりません。総合的品質管理(TQM)は、買手の要求に合った製品又はサービスを経済的に提供する品質マネジメントの総称ですが、これを世界的なレベルに向上させていくことによって企業の未来が開けてくるといっても過言ではないでしょう。

TQMは製品の品質向上はもとより、業務の質改善、企業競争力の向上など、品質を重視した「品質経営」の方法であります。その基本は、時代、地域、戦略を越えた普遍的な要素で構成されており、経営者、ミドルマネジメント、職場第一線が一丸となって、質の高い経営を構築するためのコンセプトと様々な手法を包含するものであります。単なる生産管理技術ではなく、活力ある企業づくりに極めて有効なマネジメント・ツールであります。品質マネジメントシステムの国際規格 ISO 9001が2000年に改定されましたが、その内容はTQMの精神を汲み取り。大幅にその良い方法論を取り込もうとしております。

日本品質奨励賞は、わが国の産業の現状を踏まえ、この賞に挑戦することにより、厳しい国際競争に勝ち抜く優れた企業を輩出することを狙いとして、当連盟の創立50周年を記念して2000年に創設したものであります。特にわが国のTQM活動の裾野を一段と広げると共にデミング賞挑戦への一里塚として位置づけておりますことから、製造業のみならず、あらゆる産業分野の企業競争力の強化、知的生産性の向上、高品質製品の開発など、多くの企業がエクセレント・カンパニーを目指して、日本品質奨励賞に挑戦されることを期待しております。

一般財団法人 日本科学技術連盟
理事長 佐々木 眞一

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