
化粧品開発における官能評価<2015年09月04日>

良し悪しが物理値だけでは決まらず、購入されたお客様の感覚や感性に判断が委ねられるような製品、例えば、食品、飲料、化粧品、フレグランス、衣料、インテリア、自動車…などを開発するためには官能評価は必須です。化粧品の製造販売を業とする小社においては、企画立案から研究開発、製造過程、販売現場に至るまでのあらゆる場面において、官能評価を繰返し実施しています。
社内において非常多くみられる誤解は「官能評価は誰でもできる」というものです。これは「使用」することと、「評価」することを混同しているために生じる誤解ですが、この様な考えを生む背景としては、パネルの評価能力や評価条件を考えることよりも、パネルの数の多さを一番に重視してしまうという土壌があります。
不適格なパネルで数多くの評価をすることは大きな誤差を生むだけでなく、誤った結論を導くという危険性に気づかずにいる人が少なくありません。このような誤解を解くためには、官能評価の考えを浸透させ、正しい知識を身に付けてもらう必要があります。
「品質管理は教育に始まり教育に終わる」と言われますが、これと同様に、官能評価に携わる担当者は常日頃から教育を受け、教育をしてゆく必要があるようです。



妹尾 正巳
(株式会社コーセー)
1990年株式会社コーセー入社.
10年にわたりスキンケア化粧品の開発,薬効成分の開発研究に従事.
その後,化粧品の官能評価を中心に,心理効果に関する研究,美容理論に関する研究,美容情報の解析などを手がける.
主な研究として,
「スキンケア化粧品使用時の感情変化に関する研究」
「評価用語としてのオノマトペ(擬音語擬態語)に関する研究」
「シャンプー&コンディショナーの感触に影響を及ぼす香りの研究」
「香りイメージの色表現に関する研究」
などがある.

