BC
58.品質管理ベーシックコースとの出会い<2023年01月30日>
IDEC株式会社
吉田 節(80BC・O修了)
1.品質管理ベーシックコース受講吉田 節(80BC・O修了)
品質管理ベーシックコース(以下BCと略)は、以前の会社に勤務していた1992年に大阪で受講しました。セミナーの受講は、内容の質が高い上に量も多く大変な面もありましたが、自身の会社での業務の改善を一緒に行う班別研究会(講師の指導あ
り)もあり、充実したものでした。
セミナーが終わる頃には、手法の講師をしてみたくなり、その思いを事務局に話しました。そこでSQC部会で修行を積むことを勧められました。
*BCの良さは、講義だけでなく、テスト、宿題、演習、班別研究会と習得に重点をおいたカリキュラムと思います。また、受講者、講師ともに繋がりができることもその一つです。
2.BC受講後の活動
レベルアップのために毎月 大阪事務所で開催のSQC部会に参加。レベルの違いにも愕然とし、次月からの参加は見合わそうかと思ったのを今でも覚えています。それでも続けてこられたのは、参加されている方が年齢・役職に関係なく、お付き合いいただいたおかげと思っています。現在もSQC部会への参加を続けながら、分科会、班別研究会、手法の講師等の経験をさせていただく機会もあり、日々勉強させていただいている状況です。
3.統計的手法等の習得について
統計的手法等の習得については、今でも最初から本のみで独学するのは非常に難しいと思っています。とくに最初につまづくのが「検定」ですが、ここでくじけずに「分散分析」まで進めば、「検定」が少し理解できるようになります(私自身がそうでした)。
私の経験からですが、検定、分散分析など統計的手法を習得するには、
①検定の考え方を理解する
②次に数式を見て、計算ができるようにする
計算例、演習問題で慣れること。計算は、学習に手計算が一番。表計算ソフトなどを用い、自分で数式を入力して計算することも効果があります。
③計算に慣れてから、数式の意味を理解する
④検定の考え方で理解できていない箇所の理解を深める
⑤理解を深めるために人に教える、また教えてもらう
などを実行することがよい思っています。
また自社の事例に適用して分析すれば理解が早くなることは間違い無いでしょう。手間をかけずにソフトを利用してアウトプットを効率的に出して結論を出すことに重点を置きますが、実験のやり方、データの取り方、ソフトの適用の理解が前提となります。
4.最後に
ぜひ、統計的手法は、よく理解されている方からある程度まで教えてもらうようにしてください。
そのためにもBC等のセミナーの受講をお勧めします。ただ、企業ではすべての方が受講することは難しい面がありますので、数名の代表の方に受講してもらい、その方を中心に勉強会等を開催してもらうのがよいでしょう。その上で、実務の中で改善活動に活かしていけば、理解も深まり、企業としてもレベルアップにつながります。
セミナーを受講された方でもわからないことが出てきた場合は、日科技連 事務局に相談すると、SQC部会での議論を含め、より適切な方法を提案してくれます。
ぜひともいろんな機会を捉えて、実務に活かせるように統計的手法の理解を進めていただくことを期待しています。
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