派遣責任者、参加者インタビュー:シミック株式会社Interview

臨床試験セミナー 統計手法専門コース(BioS)
派遣責任者、参加者インタビュー
シミック株式会社様

「様々な角度から考察し、いろいろな提案ができる人財の育成に、今後もBioSを活用していきます!」

シミック株式会社は、1992年に日本初のCRO企業として、東京・恵比寿のマンションの一室で、たった3人からスタートしました。
「医薬品開発を通して人類に貢献する企業へ」を理念に掲げ、今では医薬品開発を支援するCRO業務から医薬品の製造や営業、そして治験施設の支援といった製薬企業の機能をほぼすべて揃えており、医薬品業界に幅広く貢献しています。
また、同社は人材育成の一環として、日科技連の「臨床試験セミナー統計手法専門コース」(以下、BioSと表記)に継続的な派遣をしていただいております。
今般、CDM事業本部 統計解析部の担当部長と実際にコースに参加された方に、そのねらいや感想等、様々なお話をお聞きしてきましたので、ご紹介します。

聞き手:日本科学技術連盟 矢口 里美
*インタビュー:2015年7月

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派遣責任者:シミック株式会社 CDM事業本部 統計解析部 担当部長 福永 至宏様
BioS参加者:シミック株式会社 CDM事業本部 統計解析部 下田 浩央様

BioSを受講する社員には、臨床試験のプランニングから総括報告書作成まで、どのように試験が進んでいくのかを自分の業務以外の視点からも経験してもらいたいと思っています

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福永 至宏様

聞き手:まずは、貴社の概要をお教えいただけますでしょうか?

福永:当社(シミックグループ)は、1992年に日本で最初にCRO(医薬品開発支援)ビジネスを開始致しました。日本におけるCROのパイオニアとして、医薬品開発のグローバル化が進展している中で、業界に先駆けて国際共同臨床試験に取り組んできました。そして、今では、開発のみならず、CMO(医薬品製造支援)業務、CSO(医薬品営業支援)業務、ヘルスケア業務、IPP(知的財産開発)業務にまで事業を拡大、絶え間なく続く事業環境の変化に対応しています。

聞き手:最初は、たった3人からのスタートだったと伺いましたが、20年という歳月の中で医薬品業界に幅広く貢献され、業界の信頼を築いてこられたのですね。

福永:はい、また、2012年1月より、持株会社体制へ移行し、4つの事業における意思決定機能の迅速化を図り、成長を加速させるとともに、グループ全体としての新たな経営体制の確立を目指しています。

聞き手:常に時代の変化に迅速に対応していこうとする姿勢が、まさにベンチャースピリットですね。成長を続けるにあたって、人材育成については、どのようにお考えでしょうか?

福永:弊社には、人財の継続的なスキルアップを図るため、社内全体つまり職制に関連したものと業務に特化した教育体制があります。BioSは、業務に特化した教育体制の一つに組み込まれており、統計解析部では継続的に派遣しています。

下田:私が入社する前から継続的に派遣しており、10年以上になります。

聞き手: 10年以上も継続してご参加いただけていることに、主催者として大変、嬉しく思います。ところで、参加者を決めるにあたって、選考基準などはあるのでしょうか?

福永:そうですね、統計解析業務の流れをある程度理解している人を派遣するようにしています。社員が自ら行きたいと手を挙げる場合もあります。

聞き手:下田さんは、どのような経緯でご参加されたのですか?

下田:私の場合は、福永さんから声をかけていただき、参加することになりました。私は入社5年目で参加したのですが、自分でも、そろそろかなと思っていた時期でした。

聞き手:統計解析業務の流れをある程度理解している社員を選んでいる理由は何ですか?

福永:BioSセミナーを受講する社員には、臨床試験のプランニングから総括報告書作成まで、どのように試験が進んでいくのかを自分の担当業務の視点からだけでなく、もっと広い視点から経験してもらいたいと思っているので、ある程度自分の業務について知識がある人でないと吸収力が不十分であると考えているためです。

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  • シミックの社員には、
  • シミックグループカルチャーと人事憲章についての
  • カードが配布される。
  • ほとんどの社員は、自身のネームタグに入れて、
  • いつも身に付けているのだという。

総合実習で、様々な背景を持った方と、一緒に取り組み、成し遂げたことは、とても大きな財産です

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下田 浩央様

聞き手:下田さんは、BioSでどういったことを学びたいと考えていましたか?

下田:私は、講義を通して統計に触れることが一番の目的でした。理由は、統計解析業務に携わってはいるものの、統計に苦手意識があったためです。また、会社では統計解析関連の業務がほとんどなので、総合実習で臨床試験のプランニングから総括報告書作成という一連の流れを把握したいと思っていました。

聞き手:そうだったのですね。実際に参加されて、いかがでしたか。

下田:統計に関しては、難しい講義もあり、内容をすべてきちんと理解できたかというと、そうとは言い切れませんが、以前と比べて統計への抵抗感がなくなり、また統計に関する知識も以前よりは増えました。総合実習では、臨床試験の一連の流れを把握できたことも良かったですが、何よりも、様々な背景を持った方と、一緒に取り組み、成し遂げたことは、とても大きな財産になりました。

聞き手:それは良かったです。総合実習のグループの方々との繋がりは、今後、大きな財産になってくると思います。

下田:そうですね、BioSセミナーの総合実習だからこそ、他社の方々と利害関係なく、フラットに意見交換ができたと思います。メンバーとは今でも時々集まって情報交換をするなど、仲良くしています。

様々な角度から考察し、いろいろな提案ができる人財の育成には、BioSが大いに活用できると思っています

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下田様(左)、福永様(右)

聞き手:上司の福永さんから見て、下田さんがBioS参加前後で、変わった点はありますか?

福永:セミナー参加中に、一緒に行った案件があったのですが、その際に、自ら考え判断をするという、とても積極的な姿勢が見られました。BioSの総合実習で臨床試験の全体像を把握できていたからこそ、そういった対応ができたのだと思います。

聞き手:BioSでの経験が会社での業務にも活かされているのですね。ところで、BioSに対してもっとこうしてほしいということはありますでしょうか?

下田:そうですね、私は統計に苦手意識を持っていたので、もっと深く掘り下げて、初歩的なことからご講義いただけたら、更に理解が深まったと思います。BioS受講前に、「臨床試験セミナー統計手法コース(CT)」を受講できればよかったのですが、できなかったこともあり、講義を理解することはなかなか難しかったです。

福永:私の立場からですと、講義に最新のトピックスをもっと入れてほしいですね。

聞き手:ご意見、ありがとうございます。今後の参考にさせていただきます。

福永:よろしくお願いします。BioSでは、臨床試験全体の流れを知ることができる点、また、様々な背景を持った方と交流することができる点が、とても良いと思っております。いろいろな角度から考察し、提案できる人財の育成に、今後もBioSを活用していきたいと思います。

聞き手:そういったお話をお聞きすると、BioSをますます充実させていたかなければならないという思いが強くなります。本日は、参考になるお話をありがとうございました。

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