セミナー派遣者・参加者の声:第一三共(株)Voice
臨床試験セミナー統計手法専門コース
第一三共(株)
臨床薬理部 第二グループ
深江 真登さん
(2019年度・30BioS受講)
生物統計は医薬品開発に関わるすべての人にとって重要な知識であると実感
BioSに参加される多くの方と異なり、私は普段、生物統計関連業務を行っているわけではありません。統計学や臨床薬理学を基盤とする数理モデル解析による新薬開発の推進を主たる業務としています。生物統計は主業務の境界領域であり非常に重要なので、書籍等を頼りとして必要な知識を学んできました。一方で、体系的な教育を受けたことがないことを弱みと考えていました。
1年間のBioSを通じて、一連の統計手法及び周辺知識について著名な先生方から網羅的にご講義いただきました。これらにより新たな知識を学べたことに加え、各手法の関連性を理解でき、これまで断片的だった知識が整理され、今後のレベルアップにつながると感じました。
生物統計は医薬品開発に関わるすべての方にとって重要な知識です。主業務とするか否かに関わらずBioSへの参加をご検討されている方には、多忙な業務の中であっても何とか時間を捻出し参加することをお勧めしたく思います。
第一三共(株)
臨床薬理部第一グループ長
吉原 一孝さん
(派遣責任者)
BioSは我が社の臨床薬理機能を担う人材育成には欠かせない統計学教育の要
深江さんと私は新薬開発の臨床薬理機能を担う組織に所属しています。臨床薬理機能というと、健康な被験者を対象とした臨床薬物動態試験を実施する組織というイメージをお持ちの方もいるかも知れません。実際、臨床薬物動態試験の遂行は現在においても当部の重要なミッションの一つではありますが、ここ20年間で新薬開発における臨床薬理機能の役割は大きく拡大し、現在では組織の半数近いメンバーが数理モデル解析のスキルを有し、臨床有効性・安全性のシミュレーションを通じて用法用量選択や開発意思決定に貢献する役割を担っています。
統計学はこの「定量的臨床薬理」人材に必須の専門性と考えており、今回、深江さんをBioSコースに派遣しました。私もBioSの卒業生で、当時、統計の基礎不足のために定量的臨床薬理家として成長の天井を感じていましたが、BioSで学ぶ機会を得て一気に突破できたという思いがあります。深江さんもBioSで学んだことを活かし、更なる成長につなげて欲しいと願っています。
(2020年10月寄稿)